<岬と灯台写真館>

佐多岬と灯台(鹿児島県)

1994年12月11日午後と2008年10月9日午前に佐多岬(鹿児島県)で撮った写真です。


 宮崎市に用事があって来たついでに、1泊2日で大隅半島一周の旅に出て、途中佐多岬(さたみさき)に立ち寄りました。九州最南端にあり、鉄道線から離れていて、行くのがたいへんです。私は、レンタカーで3時間以上走り、下車後、椰子やモンキーバナナの林の中を上り下りして、30分は歩きました。それだけに最果て感は強く、展望台から、屋久島、種子島などの南の島々を望むと「ヤッタ!」という感じになりました。
 14年後に再訪したのですが、周辺の雰囲気も風景もあまり変わっていず、最果て感の強さも以前のままでした。 

☆佐多岬灯台 地図
佐多岬灯台 (1994年12月11日撮影)
佐多岬灯台 (2008年10月9日撮影)
佐多岬灯台の概要
番号 6701 [F4836]
位置 北緯 30度59分32秒 
東経 130度39分34秒
塗色 白色  
構造 塔形 コンクリート造
レンズ 第3等大型フレネル式
灯質 群閃白光 毎16秒に2閃光
光度 40万カンデラ(実効光度)
光達距離 21.5海里(約39km) 
明弧 242度から150度まで
灯塔高 12.6m(地上〜塔頂)
標高 68m(平均海面〜灯火)
初点灯 1871年(明治4)10月18日
所在地 鹿児島県肝属郡南大隅町大字馬篭字岬417

<特徴>
 佐多岬灯台は、太平洋に突き出した大隅半島の先端にある佐多岬の沖、大輪島の断崖上に立つ、白亜の大型灯台で、「日本の灯台50選」にも選ばれています。また、この岬は九州の最南端にあり、日本本土最南端と記した標柱も立てられていますし、周辺は、霧島屋久国立公園に含まれていて、太平洋を望むすばらしい景観です。

<歴史>
 この灯台は、幕末の1866年(慶応2)5月に、江戸条約によって建設することを約束した8ヶ所の条約灯台の一つです。日本の「灯台の父」と呼ばれるR・H・ブラントンが設計・指導して、1871年(明治4)10月18日に完成、初点灯されました。最初のものは、鉄造灯台だったのですが、1945年(昭和20)3月18日に戦災によって破壊され、1950年(昭和25)5月コンクリート造で、再建されました。

<現況>
 現在の灯塔高(地上から塔頂まで)12.6m、標高(平均海面から灯火まで)68m、第3等大型フレネル式レンズを使い、光度40万カンデラ(実効光度)で、光達距離は21.5海里(約39km)です。また、無線方位信号所(レーマークビーコン)も併設されていて、塔が立っています。一般公開されていないので、展望台からはるかに遠望するだけですが、最果ての灯台のイメージを抱かせてくれます。


☆佐多岬からの眺望 (1994年12月11日撮影)

佐多岬より種子島、屋久島を望む
佐多岬より開聞岳方向の眺望と日本本土最南端の標柱

 佐多岬は、鹿児島県の大隅半島の南端にあり、九州の最南端であると共に、日本本土最南端の標柱も立てられています。展望台からは、晴れていれば、屋久島、種子島などの南の島々を望む事が出来ます。


☆佐多岬周辺 (1994年12月11日撮影)

佐多岬展望所 ソテツ

 大隅半島南端の佐多町大泊(エジプトのカイロと同じ北緯31度線が横切る)から、佐多岬入口までは、有料道路ロードパークを通り、終点が駐車場となっています。ここからさらに、遊歩道を20分ほど歩くと展望台に到着するのですが、途中は、ビロウやソテツ、ガジュマル、アコウなど亜熱帯植物が生い茂り、南国ムードが漂っています。


☆開聞岳を望む (2008年10月9日撮影)

開聞岳を望む

 佐多岬からは開聞岳が見えましたが、紺碧の海の向こうに佇立している様子はとても美しく、折しもフェリーが航行していたので、いっしょにカメラに収めました。


☆川田順の歌碑 (2008年10月9日撮影)

佐多岬展望所 ソテツ

 歌人・川田順の“黒潮の海に昇りし天津日は、佐多乃岬を日ねもす照らす”と詠んだ歌碑が立っていた。東京出身で、佐佐木信綱門下の歌人として「新古今集」の研究家としても知られているのだが、ここへ来たことがあるのだろうか...。


☆佐多岬の蝶 (2008年10月9日撮影)

イチモンジセセリ(せせりちょう科) イシガケチョウ(たてはちょう科)
ツマグロヒョウモン(たてはちょう科) ルリシジミ(しじみちょう科)
クロマダラソテツシジミ(しじみちょう科) ツマベニチョウ(しろちょう科)

 佐多岬は、10月でも暖かく、結構蝶が飛んでいました。その中には迷蝶であるクロマダラソテツシジミやここより南の方でないと生息していないツマベニチョウなどもいて、カメラに収めさせてもらいました。


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