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私の旅日記

秘湯の旅日記(8)大森温泉・五色温泉(福島県・山形県)
1997.7.12-13

*1997年7月12日(土) 喜多方→大森温泉→川西町→高畠町→五色温泉

・東北自動車道を北へ

 朝6時すぎに自宅を出て、久喜インターから東北自動車道に乗った。梅雨のため、前線が停滞していて、天気は雨で、コンディションは良くない。路面はずいぶんぬれているので慎重に運転し、スピードをおさえて走る。それでも、郡山ジャンクションから磐越自動車道に入る頃には、雨は落ちてこなくなっていた。9時半頃には、会津若松インターで下り、進路を北にとって、喜多方へと向かっていった。

・喜多方市内を散策し、ラーメンを食べる

 10時過ぎには、喜多方市街へと入ってきて、市役所に車を駐めて、市内散策に出かけることにした。もう、この街には5回は来ているだろうか?蔵づくりの町並みを、のんびり歩きながら、いつものように、大和川酒造へと向かう。どういうわけか、私は、ここの古い建物と雰囲気が気に入っていて、酒蔵見学をさせてもらって、試飲をさせてもらうのが定番となっている。この地方の酒では、ここが一番おいしいと思っていて、来るといつも辛口の「弥右衛門」を買い求めているのだ。見学後は、昼食には少し早いが、喜多方ラーメンをということで“上海”の暖簾をくぐった。時間が早いせいかすいていて、さっそくチャーシューメン(800円)を注文する。ここのは、チャーシューがいっぱいのっていて、メンが蓋をされたようで、見えないくらいだ。味の方でもスープもメンもとても美味しくて、充分に腹を満たした。

・「蔵の里」と杉山集落を訪ねる

 その後、新しくできた、「蔵の里」を訪ねてみる。周辺地域から蔵や曲屋を集めて公開している施設とのこと。そこの郷土資料館で自由民権と喜多方事件の展示を見て、県令三島による、自由党弾圧と会津三方道路建設問題を再認識させられた。戊辰戦争との深い関わりを感じざるをえない。ついでに、喜多方市立美術館にも立ち寄ってから、北に向かい、旧米沢街道沿いの山際にある蔵の集落杉山に行ってみた。とてものどかな山村で、きれいに花が咲き、蝶々やトンボが飛んでいた。みごとな蔵と山里の風景を何枚もカメラにおさめた。

「蔵の里」入口 蔵の集落杉山

・大森温泉「夢の森」に立ち寄る

 それから、熱塩加納村の地域保健福祉センター「夢の森」(大森温泉)に向かった。ここは、熱塩加納村がふるさと創生事業により掘削した温泉で、1994年(平成6)にオープンしたとのこと。深度1,500mの地下から78℃もの熱いお湯が出ているそうだ。松林の中の静かな環境にあり、男女別の内湯と露天風呂があってくつろげる。ゆっくり入浴して、長途の旅の汗を流した。

★「地域保健福祉センター夢の森」に入浴する。<利用料 500円>





源泉名 大森温泉
湧出地 福島県耶麻郡熱塩加納村大字米岡字下平乙
湧出量 88g/分
知覚
泉質 ナトリウム・カルシウム−硫酸塩・塩化物泉
泉温分類 78℃(高温泉)
pH値
液性分類
溶存物質総量
浸透圧分類 低張性
地域保健福祉センター「夢の森」の外観
*一般的適応症(浴用)
 
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進

*泉質別適応症(浴用)
 
きりきず・やけど・慢性皮膚病・動脈硬化症・虚弱児童・慢性婦人病






地域保健福祉センター夢の森(大森温泉)のデータ
浴室 内湯2(男1・女1)、露天2(男1・女1)
入浴料金 村外者 500円 (午後5時以降 300円、小学生未満無料)
営業時間 午前9時〜午後9時、毎週月曜日休館(祝日の場合は翌日)
住所、電話 〒966-01 福島県耶麻郡熱塩加納村大字米岡字下平乙609 TEL(0241)36-3112
交通 JR磐越西線喜多方駅下車バス25分下車後すぐ

・熱塩、川西、高畠と立ち寄る

 入浴後は、日中線旧熱塩駅(現日中線記念館)に立ち寄ってから、国道121号線で県境を越え、山形県に入った。今では、新ルートがトンネルでぶち抜かれていて、スムーズに走ることができる。峠を降りきったところで国道を離れ、川西町へ向かう。埋蔵文化財資料展示館に立ち寄ってから、今度は高畠町を目指す。浜田広介記念館で童話の世界を学び、次に高畠町郷土資料館に行く。ここには旧織田家高畠陣屋についての資料があって興味深かった。また、日向洞穴で昭和30年から、隆起線文式土器が発掘されていたことを知り、山形交通高畠線の展示もおもしろかった。近くにあった、八幡神社の三重塔を見学していたら、もう4時45分となっていて、宿に5時頃着くと言っていたので、あわてて車に乗って先を急いだ。

日中線旧熱塩駅(現日中線記念館)

・秘湯五色温泉へ

 広域農道(ぶどうまつたけライン)を通って、国道13号線に出て、板谷から曲がりくねりながら山に登っていった。山道にしては舗装もしっかりされていて、まずまずの道だった。なんとか、5時半には目指す五色温泉「宗川旅館」に着くことができた。海抜900mの高所、ほんとうに山の上といった感じで、見晴らしがとても良い。木造2階建てが幾棟か横に長く連なっていて、昔ながらの湯治場の風情をかもしだしている。開湯は白鳳年間、約1300年前とのこと。旅の途中、役の行者小角(えんのぎょうじゃおづぬ)が山間に立ち上る五色の湯煙を見た事から始まったとパンフレットに書いてあった。旅館としては、1905年(明治38)の創業で、1911年(明治44)12月には、わが国初の国設スキー場が開設(1998年に閉鎖)され、皇族や華族、徳川家や細川家の方々が訪れたそうだ。また、1926年(大正15)には日本共産党第3回大会が、非公式開催された歴史の宿でもあるとのこと。玄関は建物の裏側のちょっとわかりにくい位置にあって、少しとまどった。通された部屋はとても見晴らしが良く遠くの山々が見渡せる。さっそく温泉に入ることにしたが、この浴槽が岩がむき出しとなった半ドーム状の湯船でちょっと変わっている。のんびりつかってから、上がってきてすぐ夕食となった。食堂はイス席で、マントルピースのようなものが作ってあり、湯治場にはそぐわない感じがしたが、今は五色スキー場が開発され、スキーヤーも増えているとのことなので、それ向けの改造としていたしかたないか……。食卓には、米沢牛の鍋と牛刺が並び、鯉のあらい、甘露煮、山菜など地場のものがいろいろと出てきてまずまずだった。酒を冷やで3合ほど飲み、ほろ酔い気分のまま、外の露天風呂に入っ た。誰もいなかったが、野趣満点のもので気に入った。後は、部屋に戻り、テレビを見て寝る。

五色温泉「宗川旅館」の外観

☆宗川旅館(五色温泉)に泊まる。<1泊2食付 10,650円(込込)>

宿


五色温泉「宗川旅館」のデータ
標準料金 1泊2食付 9,000〜13,000円(込別) 
浴室 内湯2(男1・女1)、露天4(男2・女2)
入浴料金 500円
外来入浴時間 午前10時半〜午後3時半
定員 木造2階建 和室25室 170名
住所、電話 〒992-13 山形県米沢市板谷498 TEL(0238)34-2511
交通 JR奥羽本線板谷駅から車15分(送迎あり)
山中の五色温泉「宗川旅館」 宗川旅館の玄関
五色温泉「宗川旅館」の内湯 五色温泉「宗川旅館」の露天風呂
*一般的適応症(浴用)
 
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進

*泉質別適応症(浴用)
 
きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病




源泉名 五色温泉
湧出地 山形県米沢市板谷
湧出量
知覚
泉質 ナトリウム・カルシウム−炭酸水素塩・塩化物泉
泉温分類 45.9℃(高温泉)
pH値
液性分類
溶存物質総量
浸透圧分類 低張性
五色温泉「宗川旅館」の夕食 五色温泉「宗川旅館」の朝食

*1997年7月13日(日) 板谷→福島市→帰途につく。

・朝の散歩で写真を撮る

 朝6時に起床したが、心配した天気も良くて、朝日が昇っていた。6時15分から恒例の散歩に出かけたが、林道には様々な花が咲き、蝶々やトンボが飛んでいる。最近覚えた、接写の技術を使って昆虫を追っかけた。しかし、なかなかとまっていてくれないので苦労したが、何枚もシャッターを切る。こういう、ひとときがとても楽しく、いつのまにか時間が過ぎて宿に戻ったのは7時を回っていた。すぐに、朝風呂に入りにいったが、とても気分が良い。その後、7時半から朝食をとり、部屋に戻って旅日記をしたためてから9時に宿をたった。山中にある自然の中の一軒宿はとても好印象を与えてくれた。もう一度、宿を振り返ってから山道を下っていった。

 
五色温泉の花と昆虫

・福島市内に立ち寄る

 降りきったところに板谷の集落がある。ここは、奥羽本線の車窓から何度も眺めていたところだ。板谷駅はかつて、スイッチバックになっていた。そこを確認したくて、駅に立ち寄ってみた。今でも、昔のスイッチバックのホームがよくわかり、何枚かシャッターを切った。その後は、国道13号線に出てひたすら下って、福島市に入り、まず古関裕而記念館に入館した。「長崎の鐘」「君の名は」「鐘の鳴る丘」などなつかしい歌をたくさん聴くことが出き、ついつい時間が立ってしまった。退館したときにはもう昼を回っていたので、信夫山公園内にある御山角屋で盛りそばを食べることにした。西会津産の蕎麦粉ということだが、なかなかの美味だった。

・県立図書館に寄って、帰途につく

 昼食後は福島県立図書館へ行き、道中記関係の資料をあさった。結構、色々なものを見つけることが出来、たくさんコピーが出来たが、おかげで時間もたってしまった。後は旧奥州道中を二本松までたどって、東北自動車道にのり、久喜インターで降りて、自宅に戻った。

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