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私の旅日記

秘湯の旅日記(18)乳頭温泉郷(秋田県)
1998.5.3

*1998年5月3日(日) 

・秋田新幹線“こまち11号”に乗って

 朝、6時半前の一番バスで自宅を出立し、GoGoフリーきっぷを買って、JRを乗り継いで、旅することにした。それで、大宮駅7時16分発の秋田新幹線“こまち11号”に乗り込んだのだが、案の定ゴールデンウイークのこととて、自由席は満杯となっていて、通路まで人があふれている。仕方がないので、何両も先のグリーン車のデッキまで行き、床にすわって場所を確保した。長時間の列車旅で、混んでいるときはこの方がよっぽど楽なのだ。しかも、この“こまち11号”は途中仙台と盛岡にしか停車しないし、進行方向左側のドアだけしか開かないはずなので、右側ドアの前に座っていれば乗り降りの際にじゃまになることもない。同じように考えた、秋田県から出稼ぎにきているらしい初老の男性と共に腰を下ろし、言葉を交わしながらの旅となった。その男性から新聞紙の残りをもらって床に引き、秋田の話題に花が咲いた。なんでも、男鹿半島の方から東京に出てきているらしい。そんな話が、結構気晴らしになり、旅を楽しくするものなのだ。それでも、3時間近い間床に座っていたので田沢湖駅に着いたときには、腰が痛くなり、ぐっと背伸びをしながらホームに降り立つ羽目になった。

 
秋田新幹線“こまち11号”に乗り込む 乳頭温泉郷へバスで到着する

・田沢湖駅から乳頭温泉郷へ

 田沢湖駅では、まずバス乗り場を聞き、乳頭温泉郷行きのバス時間を確認してから、観光案内所に行って情報を仕入れた。必要な観光パンフをもらい、乳頭温泉7湯の話を聞いたが、こういうところで入手した情報が意外に役に立つものなのだ。まだ旅館部は冬季休業中の黒湯温泉が日帰り入浴可能なことや孫六温泉に野趣満点の露天風呂があることを知った。10:30発乳頭温泉行きの羽後交通バスは連休中だというのに空いていて、半分ぐらいは空席だった。運転席左の一番展望のよい所に席をしめて、秘湯巡りの出発となったが、あいにくの雨模様でちょっと心配だ。バスは田沢湖畔を経由して、どんどん山の方に向かっていく。高原温泉を過ぎるころからは道も狭くなり、曲がりくねりながら高度がぐんぐん上がっていく。

先達川渓谷の流れ 

・孫六温泉での混浴露天風呂

 1時間弱バスに揺られて、終着の乳頭温泉に着いたときには結構雨が降っていて、傘をさしての温泉行きとなってしまった。7湯の内どの温泉に入ろうかと思案し、雨なのでバス停から近い蟹場温泉の露天風呂でもと思ったが、せっかくここまで来たのだからと思い直して孫六温泉、黒湯温泉まで歩くことにした。先ずは、先達川渓谷沿いの人だけしか通れない山道を雨に濡れながら孫六温泉を目指した。雨のせいで水量が多く、流れが渦巻いている。ぬかるみをさけながら注意して歩き、15分ほどで到着したが、そこには時代から取り残されたような古風な湯治場があった。河原の方をみると露天風呂があり、数人入浴しているようだ、みると、遠方の浴室風建物の戸が開いて、若い女性がバスタオルを巻いた姿で露天風呂に向かおうとしている。なんと、開放的なことだ!こんな山奥に来ると人間大胆になれるものだと感心した。私もさっそく入浴させてもらうことにして、旅館の受付で入浴料400円也を払い、リュックを預かってもらって、浴場へと向かった。旅館の中の内湯と離れて、男女別の内湯と混浴の内湯、露天風呂が2ヶ所ある。まず、混浴の内湯「石の湯」に入ったが、なかなか風情のある 感じで、中年の男性が一人入っていた。聞くと、その戸を開けた外が露天風呂とのことで、行ってみると、中年の女性二人とどちらかの娘さんらしい若い女性が入っていた。ちょっと遠慮して、離れたところに入浴したが、後で、父親らしい男性も入ってきて家族で語らっている。東北弁の訛ががあるので、県内の家族連れかと思うが、いっしょに温泉を楽しむとは、ほほえましいかぎりだ。川の流れに近いところにもう一つの露天風呂があるので、裸でそちらにいってみたら、中年のおばさんグループが4人入っていた。こちらは、大胆なもので、タオルで隠そうともせず、おおらかに湯に浸かっている。その一人がさらに川端にある滝湯に打たれている。なんだか、世俗を離れて湯を楽しんでいるという風だ。話し声が聞こえてきたが、「自然の中で温泉に入っていると、なにもかまわなくなるね。」と語っている。どうやら都会から来た主婦グループのようだ。私も、滝湯に打たれてみたが、増水した川水に足下を洗われる感じで、なんか危うい感じがしたので、早々に切り上げて、再び露天風呂に入り直した。しかし、山奥の大自然に包まれて、のんびり露天風呂に浸かっていると、とても気分はよいのだ が、雨が降り続いていて頭が濡れてしまうのは情けない。もう一つの男女別の内湯「唐子の湯」にも行ってみたが、こちらは熱くて長い時間入ってはいられなかった。さらに、奥にある黒湯温泉にも行ってみることにして、湯から上がって服を着たところに若いアベックが来てこれから入浴すると言う。二人で混浴するのかと思いながら、孫六温泉を後にした。

 
孫六温泉の全景 孫六温泉の宿泊棟

★孫六温泉に入浴する。<入浴料 400円>

宿


孫六温泉のデータ
標準料金 1泊2食付 7,500〜8,500円(込込) 外来入浴料400円
定員 和室18室 
住所、電話 〒014-12 秋田県田沢湖町字先達沢国有林 TEL(0187)46-2224
交通 JR田沢湖線田沢湖駅から羽後交通乳頭温泉郷行きバス55分終点下車徒歩15分
泉温と泉質 52〜77℃のラジウム含単純硫化水素泉
温泉の効能 冷え性、神経痛、リウマチ、婦人病など
孫六温泉の露天風呂 孫六温泉の石の湯

・黒湯温泉での不思議な体験

 橋を渡って、上の方へ登っていくと5分ほどで乳頭温泉郷最奥の黒湯温泉に着いたが、その光景に唖然としてしまった。大量に吹き出している硫黄と温泉によって、草木の生えない荒涼とした景観が広がっている。その中に、時代劇にでも登場して来そうなかやぶき屋根の建物や古めかしい湯治棟が連なっている。旅館部はまだ営業していないと聞いたが、自炊部の方はやっているみたいで、多くの泊まり客が語らいながら昼食をとっているのがみえる。まるで、100年もタイムスリップしたような光景なのだ。なんだか、この地域だけ独特な空気に包まれているような気がしてきた。受付で、入浴料(400円)を支払い、再びリュックを預けて、有名な露天風呂へと向かったが、その木造の浴槽の縁に色白の若い女性が全裸の背中を向けて座っていたので一瞬ドキッとしてしまった。この露天風呂10人ほど入れる正方形で木造の湯船なのだが、東屋がついているものの開放的な造りで遮蔽物はなにもなく入浴しながら大量の温泉がわきだしている荒涼とした風景と山並みが一望できる。逆にいえば外から丸見えではあるが...。山奥でこんな風景を見ながら入浴していると大胆になれるのか、若い女性も平気 で裸体をさらしている。若い親子3人連れも和気藹々と温泉を楽しんでいてほほえましい限りだ。若いカップルも隣にある滝湯に打たれてはしゃいでいる。しばらく、のんびりと湯船に浸かっていたら、女子大生風の20才前後の女性か一人で入ってきて、先客の男性たちと「どこの温泉がよいとか...。」と温泉談義を始めた。ここには、普通では考えられないような開けっぴろげでおおらかな態度をとらせてしまうような空気が漂っているのかもしれない。泉質の異なる(酸性硫黄泉、78.1℃、pH2.9)男女別の内湯や湯滝にも行き、とてもゆったりとした気分で温泉を楽しむことができた。

黒湯温泉の受付 黒湯温泉の自炊棟

★黒湯温泉に入湯する。<入浴料 400円>

宿


黒湯温泉のデータ
標準料金 1泊2食付 8,000〜9,000円(込込)
入浴料金 外来入浴料400円
外来入浴時間 午前7時〜午後7時
宿泊定員 木造2階建 和室17室 (旅館部)46名 (自炊部)80名
営業期間 5月1日〜11月5日
住所、電話 〒014-12 秋田県田沢湖町生保内字黒湯沢2-1 TEL(0187)46-2214
交通 JR田沢湖線田沢湖駅から羽後交通乳頭温泉郷行きバス55分終点下車徒歩20分
 *一般的適応症(浴用)
 
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進

*泉質別適応症(浴用)
 
慢性皮膚病・慢性婦人病・きりきず・糖尿病・高血圧症・動脈硬化症




源泉名 黒湯温泉(上湯)
湧出地 秋田県田沢湖町生保内字黒湯沢
湧出量
知覚 乳白濁色、硫化水素臭
泉質 単純硫黄泉(硫化水素型)
泉温分類 54.4℃(高温泉)
pH値 3.6 
液性分類 弱酸性
溶存物質総量 151.4r/s
浸透圧分類 低張性
黒湯温泉の打たせ湯 黒湯温泉の混浴の内湯
 
黒湯温泉の別棟の男女別浴場 黒湯温泉の源泉
乳頭温泉郷の公式ホームページへ

・乳頭温泉郷を後にして玉川温泉へ向かう

 その後は、小雨の降る中、林道を20分ほど歩いて国民休暇村の方へ行ってみたが、レストランも14時で営業を終了していて、昼食をとる場所がないのには困った。仕方がないので、喫茶室でコーヒーとホットケーキのセットを注文したが、歩き回ってきた空腹を満たすには足らなかった。14時半のバスに乗って、乳頭温泉郷を離れたが、なんとも不思議な雰囲気の漂っている空間で、とても印象深い露天風呂めぐりとなった。田沢湖畔のバス停で乗り換えて、今日の宿泊地玉川温泉へと向かった。 

秘湯の旅日記(18)<玉川温泉−秋田県>へ続く
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