<岬と灯台写真館>

伊良湖岬と灯台(愛知県)

2004年12月30日昼に伊良湖岬(愛知県)で撮った写真です。


 帰省途中に、伊良湖岬に立ち寄ることにして、東名高速の浜松インターで下りてからは、国道1号線から42号線に出て、を渥美半島の南海岸に沿って走りました。左手には時々太平洋が見え隠れします。先端近くなって、日出の石門の駐車場に車を入れて、海岸線へ下りて行きました。途中、島崎藤村の「椰子の実」の誌碑があり、由来が書いてありました。なんでも、椰子の実を島から流して、流れ着くかどうかの検証をしているとか...。その海側に、大中寅二作曲記念碑も立っていました。さらに長い階段を下っていくと、浜の日出の石門へと至ります。太平洋の荒波が大岩を穿ち、窓が開いていて、そこから日の出が拝めるとか...。これ以外にも沖の日出の石門があります。風光明媚な海岸線をカメラに収め、波の音をボイスレコーダーに録音してから、戻っていったのですが、帰りの階段のきつかったこと...。再び国道42号線を西へ走り、恋路ヶ浜の駐車場へ駐めました。もう昼を過ぎていたので、目の前の民宿兼食堂へ入って、焼大あさり定食(1,600円)を注文しました。大きなアサリの浜焼きが6個出てきて、美味しくいただきました。その後、遊歩道を先端へと向かって歩くと、15分ほどで、伊良湖岬灯台へと至ります。海岸端に立っていて、神島の灯台と対峙し、伊勢湾へはいる船の航行安全をはかっているのです。白亜の灯台が、青い空と海に映え、絵になっていたので、何回もシャッターを切ってしまいました。それにしても、この辺の船の通行量は多く、ひっきりなしに大型船が行き交っています。丘の上には、伊勢湾海上交通センターがあって、その交通整理をしているとのことです。帰路は、階段を上って、万葉歌碑も見学してから駐車場へと戻っていきました。

☆伊良湖岬灯台 地図
伊良湖岬灯台 (2004年12月30日撮影)
伊良湖岬灯台の概要
番号 2507
位置 北緯 34度34分46秒 
東経 137度00分58秒
塗色 白色  
構造 塔形(円形) コンクリート造
レンズ 第4等フレネル式
灯質 等明暗白光 明3秒暗3秒
光度 1万7千カンデラ(実効光度)
光達距離 12.5海里(約23km)
明弧 285度から147度まで
灯塔高 14.8m(地上〜塔頂)
標高 15.5m(平均海面〜灯火)
初点灯 1929年(昭和4)11月20日
所在地 愛知県渥美郡渥美町

<特徴>
 伊良湖岬灯台は、渥美半島の先端にある、伊良湖岬の突端に立つ白亜円形の中型灯台です。周辺は、三河湾国定公園に指定され、太平洋や伊良湖水道を望む風光明媚の地です。また、「日本の灯台50選」にも選ばれています。

<歴史>
 この灯台は、1929年(昭和4)11月20日に設置、初点灯しました。当初は、光源にアセチレンガスを使用していましたが、1960年(昭和35)3月に電化されました。また、2002年(平成14)3月に改築されています。

<現況>
 現在の灯塔高(地上から塔頂まで)は14.8m、標高(平均海面〜灯火)は15.5mで、第4等フレネル式レンズを使い、光度は1万7千カンデラ(実効光度)、光達距離は12.5海里(約23km) です。また、後方の丘の上に伊勢湾海上交通センターが建っています。

伊良湖岬灯台のプレート 伊良湖岬灯台の塔頂部

☆伊勢湾海上交通センター

伊勢湾海上交通センター

 この伊良湖水道の船の通行量は多く、ひっきりなしに大型船が行き交っています。丘の上には、船舶通行信号所の一つ「伊勢湾海上交通センター」があって、船舶航行の安全を図るため、海上交通情報の提供と航行管制の業務を行っているとのことです。


☆伊良湖岬周辺の海

神島を望む
岩礁に打ち寄せる波

 伊良湖岬灯台周辺からは、三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台となった神島がよく見えました。この日は風が強く、岩礁に波が打ち寄せ、白い波しぶきが立っていたのです。


☆伊良湖岬の万葉歌碑

伊良湖岬の万葉歌碑

 伊良湖岬灯台撮影後、帰路は階段を上って、万葉歌碑も見学していきました。この地に流された麻続王(おみのおおきみ)の歌「うつそみの 命を惜しみ 浪にぬれ 伊良虞の島の 玉藻刈り食す」と刻まれていました。これは、『万葉集』第1巻の雑歌の中の一首です。


☆恋路ヶ浜

恋路ヶ浜

 恋路ヶ浜は、伊良湖岬灯台から日出の石門(ひいのせきもん)まで、太平洋岸に続く約1kmの美しい砂浜です。夏にはハマユウが咲き、渡り鳥の中継地としても知られる観光名所でもあります。また、次の4つの百選に選ばれています。
・日本の「白砂青松」百選
・日本の「道」百選
・日本の「音風景」百選
・日本の「渚」百選


☆「椰子の実」の詩碑と大中寅二作曲記念碑

「椰子の実」詩碑 大中寅二作曲記念碑

 日出の石門の駐車場に車を入れて、海岸線へ下りて行きました。途中、島崎藤村の「椰子の実」の誌碑があり、由来が書いてありました。なんでも、椰子の実を島から流して、流れ着くかどうかの検証をしているとか...。この碑を見ていると、島崎藤村作詞の「椰子の実」の歌が口をついて出てきました。かの民俗学者柳田国男が、1898年(明治31)夏、この恋路ヶ浜で椰子の実を発見し、東京に帰って親友の島崎藤村に話したところ、この詩が誕生したと言われています。その後、1936年(昭和11)、大中寅二によって作曲され、国民歌謡として全国に放送されて、一躍有名になりました。それで、今でも伊良湖岬と言えば、「椰子の実」が連想されるようになったのです。海側に、大中寅二作曲記念碑も立っていました。


☆日出の石門

岸の日出の石門
沖の日出の石門

 「椰子の実」の誌碑から、さらに長い階段を下っていくと、浜の日出の石門へと至ります。太平洋の荒波が大岩を穿ち、窓が開いていて、そこから日の出が拝めるとか...。そのはるか海中には、沖の日出の石門、そして神島も望めます。風光明媚な海岸線をカメラに収め、波の音をボイスレコーダーに録音してから、戻っていったのですが、帰りの階段のきつかったこと...。


☆片浜十三里

片浜十三里

 日出の石門から東へ浜名湖まで続く、約70kmの海岸線を「片浜十三里」と呼んでいます。雄大な直線上の白い砂浜と緑の松林は、とても美しく、アカウミガメの産卵地としても知られ、海釣りのメッカともなっています。


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