<岬と灯台写真館>

禄剛崎と禄剛埼灯台(石川県)

2004年3月27日昼に禄剛崎(石川県)で撮った写真です。


 2泊3日で、北陸・能登半島の岬めぐりの旅に出かけ、初日に鳥ヶ首岬灯台生地鼻灯台を訪れ、写真を撮りました。2日目に能登半島一周を試みて、氷見市からひたすらに北上して、七尾、和倉と通過して、「明治の館」という明治時代の豪農の家を見学してから、再び北に向かって走り、珠洲市へと至ったのです。そこで、見附島という景勝地を見学したのですが、まるで海に浮かんでいる軍艦のような島でした。その後、珠洲焼資料館を見学後さらに先端に向かって走り、能登半島最北端にある禄剛崎(ろっこうさき)へとたどり着きました。駐車場近くの食堂で昼食をすませ、歩いて禄剛埼灯台の立つ、崖の上に至りました。ここは、地の果てで、この先には日本海が広がるだけなのですが、そこに白亜の灯台が凛として立っていました。日本海の荒波が崖下の岩礁に砕け散っていて、とてもすばらしい海と灯台の景色だったので、ここでも何枚も写真を撮ったのです。

☆禄剛埼灯台 地図
禄剛埼灯台 (2004年3月27日撮影)
禄剛埼灯台の概要
番号 1123 [F7196]
位置 北緯 37度31分44秒 
東経 137度19分35秒
塗色 白色  
構造 塔形(円形) 石造
レンズ 第2等フレネル式
灯質 等明暗白光 明3秒暗3秒
光度 5万5千カンデラ(実効光度)
光達距離 18海里(約33km) 
明弧 95度から312度まで
灯塔高 12.0m(地上〜塔頂)
標高 48.0m(平均海面〜灯火)
初点灯 1883年(明治16)7月10日
所在地 石川県珠洲市狼煙町
<特徴>
 禄剛埼灯台は、石川県能登半島の北端、禄剛崎に立つ白亜の石造灯台です。周辺は、能登半島国定公園に指定され、海抜50mほどの断崖絶壁が続き、崖下には「千畳敷」と呼ばれる海食棚が発達する風光明媚の地です。また、「日本の灯台50選」にも選ばれていますし、歴史的文化財的価値が高いので、Aランクの保存灯台ともなっています。

<歴史>
 この地は、昔から海難事故が多く、海上交通の重要な場所として灯台が建設されるまでは、狼煙の山伏山で火を焚いて海難防止を図っていたとのことです。そういうわけで、灯台の建設が求められ、1883年(明治16)7月10日に設置、初点灯されたのです。灯台は、白色塔形(円形)石造ですが、石材は穴水町から船で運び、崖下から索道を架けて、人力で引き上げるという難工事で、完成までに2年を費やしたそうです。

<現況>
 現在でも建設当初のものが残され、当時からの第2等フレネル式不動レンズ(高さ 2.117m、内径 1.4m)を使用し続けています。通常は、レンズの方を回転させて光を点滅させるのですが、この灯台では、レンズは固定し、灯火の遮蔽板(しゃへいばん)を回転させて点滅させているのです。その灯塔高(地上から塔頂まで)は12.0m、標高(平均海面から灯火まで)48.0mで、現在の光度は、5万5千カンデラ(実効光度)、光達距離19海里(約35km) です。また、無線方位信号所(レーマークビーコン)も併設されていて、塔が立っています。残念ながら、一般公開されていないので、通常は外観を望むだけです。
「明治十六年七月十日初点灯」と書かれたプレート 禄剛埼灯台の門

☆禄剛崎周辺の海

禄剛埼灯台下の「千畳敷」と砕け散る波
狼煙漁港を望む

 禄剛埼灯台は、40数mの段丘上にあるのですが、崖下には、「千畳敷」と呼ばれる海食棚が広がっていました。そこに、日本海の荒波が寄せてきては、白く砕け散っていました。眼前に広がる180度のパノラマは雄大で、天気が良いと佐渡島も見えるそうです。また、南の入り江には、狼煙漁港があって、きれいに望むことが出来ます。


☆禄剛崎園地

禄剛崎園地と無線方位信号所(レーマークビーコン)

 灯台のある段丘上は平らで、芝生の園地となっていますが、禄剛埼灯台に併設されている無線方位信号所のレーマークビーコンの塔はよく目立ちます。ここから見る日本海の眺めはすばらしく、海から昇る日の出と日没の両方が見られる所としても知られています。


☆禄剛崎の花々

禄剛崎のツバキ
禄剛崎のスイセン

 禄剛埼灯台へ昇る途中には、ツバキの木が何本もあって、赤いきれいな鼻をつけていました。また、灯台周辺の園地には、黄色いスイセンがたくさん植えてあり、すばらしい景色でした。


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