<岬と灯台写真館>

佐田岬と灯台(愛媛県)

2000年11月6日午前に佐田岬(愛媛県)で撮った写真です。


 四国の高知県と愛媛県を巡る2泊3日の旅に出て、2泊目に五十崎町にある龍王温泉に泊まり、最終日に、佐田岬(さだみさき)半島へと足を延ばしました。半島の付け根から保内町、伊方町、瀬戸町、三崎町と国道197号線を走っていきました。三崎港までは、メロディラインとも呼ばれ、快適に走れるのですが、そこから先は、段々と道が細くなっていき、串の集落を過ぎると、断崖絶壁上をたどっての、曲がりくねった道となります。しかし、やっとたどりついた駐車場から、さらに自然林の中、アップダウンを繰り返しながら、遊歩道を片道20分ほど歩くと、ようやく佐田岬灯台へと至るのです。さりながら、北側が伊予灘、南側が三崎灘で、紺碧の海を望むすばらしい景観です。さすがに、瀬戸内海国立公園に指定されているだけのことはあります。

☆佐田岬灯台 地図
佐田岬灯台 (2000年11月6日撮影)
佐田岬灯台の概要
番号 4967 [F5424]
位置 北緯 33度20分35秒 
東経 132度00分54秒
塗色 白色
構造 塔形(八角形) コンクリート造
レンズ 第3等大型フレネル式
灯質 群閃白光 毎20秒に3閃光
光度 25万カンデラ(実効光度)
光達距離 19海里(約35km) 
灯塔高 18m(地上〜塔頂)
標高 49m(平均海面〜灯火)
初点灯 1918年(大正7)4月1日
所在地 愛媛県西宇和郡三崎町大字正野字大島1371-3
<特徴>
 佐田岬灯台は、愛媛県にある全長約40kmの日本一細長い佐田岬半島の先端に立つ、白色八角形の大型灯台です。四国の最西端に位置し、約14kmの豊予海峡を隔てて、九州佐賀関半島地蔵崎の関埼灯台と対峙しています。また、「日本の灯台50選」にも選ばれた灯台でもあります。灯台周辺は、瀬戸内海国立公園に指定され、自然がよく保護されていて、駐車場からは、自然林の中、アップダウンを繰り返しながら、片道20分ほど歩くことになります。途中、断崖絶壁が海に落ち込む絶景とツバキやツワブキの花が出迎えてくれました。

<歴史>
 元来豊予海峡は、九州の地蔵崎のほうに灯台があったとのことですが、その代役として建設され、レンズや灯器類一式を地蔵崎の灯台から移して、1918年(大正7)4月1日に建設され、初点灯されました。その後、1966年(昭和41)5月に無線方位信号所(レーマークビーコン)が併設され、1976年(昭和51)には、黄金碆に照射灯が設置されています。

<現況>
 灯台は、白色塔形(八角形)コンクリート造りのもので、灯塔高(地上から塔頂まで)18m、標高(平均海面〜灯火)49m、第3等大型フレネル式レンズを使い、光度25万カンデラ(実効光度)で、光達距離は19海里(約35km)です。また、無線方位信号所(レーマークビーコン)も併設されていて、塔が立っています。一般公開はされていないので、外観のみの見学となりますが、手前の展望台から望むと白亜の灯台の向こうに豊予海峡が広がり、天候が良ければ対岸の高島や佐賀関半島まで望める、すばらしいパノラマです。

☆佐田岬周辺の急峻な地形

佐田岬周辺の急峻な地形と海

 佐多岬半島は、全長約40km、幅は最大で約6.2km、最小では800mしかない、日本一細長い半島です。リアス式海岸となっていて、急峻な地形で、入江、岬、暗礁などが入り組んでいます。その景観は、実に見応えのあるすばらしいものです。


☆佐田岬灯台付近の風景

佐田岬灯台付近の風景

 佐田岬灯台周辺の海は、良い漁場ともなっていて、海士によるアワビ・サザエ・ウニなどの採取や、豊予海峡でのブリ・岬アジ・岬サバなどの一本釣り漁業が盛んです。また、ハマチや真珠の養殖も行われているとのことで、漁船や漁をする小舟の姿も見え、望遠レンズでカメラに収めました。


☆佐田岬周辺の野草

佐田岬周辺の野草
ツワブキ

 日本一細長い佐田岬半島は、海流の影響が大きく、各種の温暖性、亜熱帯性の花が咲いているそうです。この秋から冬にかけての季節には、ノジギクやツワブキ、椿などの花を見ることが出来ました。断崖絶壁にへばりつくように咲いている野草にも、哀愁が漂っています。ちなみに、佐田岬半島の町、伊方町は、ツワブキを町の花に制定しているとのことです。


岬と灯台写真館へ戻る
旅の写真館へ戻る
ホームページへ戻る

*ご意見、ご要望のある方は右記までメールを下さい。よろしくね! gauss@js3.so-net.ne.jp