<岬と灯台写真館>

剱崎と剱埼灯台(神奈川県)

2004年1月31日と2005年1月8日に三浦半島の剱崎(神奈川県)で撮った写真です。


 初めて、剱崎を訪れたのは、2004年1月31日でした。しかし、剱埼灯台は、改修工事中で、良い写真を撮ることが出来ず、残念に思っていたのです。そこで、2005年1月に2泊3日で、三浦半島と伊豆半島の岬と灯台めぐりに出た時に再度立ち寄ることにしました。早朝6時過ぎに出立して、首都高速に乗り、湾岸線から横浜ベイブリッジへと至りました。たいした渋滞もなくすいすい走って、7時過ぎには大黒パーキングに着いて、朝食休憩を取ったのです。その後は、有料の横浜横須賀道路を抜けて、三浦半島の先端へと向かっていきました。まず、劔崎に立ち寄って、灯台と海の写真を撮ったのですが、空も海も澄んでとてもきれいでした。ところが、ここでトラブルが発生!カメラの電池が切れて、フィルムが巻き上げの途中で止まってしまったのです。ところが、巻き上げが終わったものと勘違いして、裏フタを開けてしまったので、フィルム1本パアーにしてしまいました。こんなことはめったんにないのですが...。

☆剱埼灯台 地図
改修工事中の剱埼灯台 (2004年1月31日撮影)
剱埼灯台 (2005年1月8日撮影)
剱埼灯台の概要
番号 2018 [F6354]
位置 北緯 35度08分25秒 
東経 139度40分38秒
塗色 白色  
構造 塔形(八角形) コンクリート造
レンズ 第2等フレネル式
灯質 複合群閃白緑互光
毎30秒に白2閃光と緑1閃光
光度 45万カンデラ(実効光度)
光達距離 白光17海里(約31km)
緑光18海里(約33km)
明弧 207度から75度まで
灯塔高 16.9m(地上〜塔頂)
標高 41.1m(平均海面〜灯火)
初点灯 1871年(明治4)3月1日
所在地 神奈川県三浦市

<特徴>
 剱埼灯台は、三浦半島の剱崎の突端に立つ白亜八角形の大型灯台です。周辺は、岩礁が発達し、浦賀水道や房総半島を望む風光明媚の地です。

<歴史>
 この灯台は、幕末の1866年(慶応2)5月に、アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4ヶ国と結んだ「改税条約」(別名「江戸条約」)によって建設することを約束した8ヶ所の灯台の一つです。これらを条約灯台とも呼んでいますが、1871年(明治4)3月1日<旧暦では1月11日>に、「灯台の父」と呼ばれるR・H・ブラントンの設計によって設置、初点灯されました。日本の洋式灯台としては、第7番目のもので、建設当初は、石造でしたが、1923年(大正12)9月1日の関東大震災により、倒壊してしまいました。その後、1924年(大正14)7月4日に再建されたのが、現在の灯台で、白色塔形(八角形)コンクリート造です。その後、1991年(平成3)には、無人化され、1996年(平成8)4月には、レーマークビーコン局が併設されました。

<現況>
 現在の灯塔高(地上から塔頂まで)は16.9m、標高(平均海面〜灯火)は41.1mで、第2等フレネル式レンズを使い、光度は45万カンデラ(実効光度)、光達距離は白光17海里(約31km)、緑光18海里(約33km)です。また、無線方位信号所(中波標識局、レーマークビーコン)も併設されています。

剱埼灯台のプレート 剱埼灯台の第2等フレネル式レンズ

☆剱崎周辺の海

剱崎周辺の海 (2005年1月8日撮影)

 剱崎の地名の起りは、江戸時代・萬治年間(1658〜61年)の故事に由来するそうです。徳川幕府に納める材木を積んだ五百石船が、この沖合で暴風のために難破し、ことごとく海底に沈んだとのこと。そこで三浦の総鎮守・海南神社の神主が海に剣を投じて、竜神に祈ったところ、すぐに風波は静まって、材木が海面に浮かび出たそうです。これによって、この地を剱崎というようになったと伝えられています。そんな、劔崎の高台からは、浦賀水道がよく眺望でき、天気が良ければ、房総半島から伊豆半島、伊豆大島まで見えるそうです。また、観光地化の進む三浦半島にあって、ここだけは取り残されたように静かでした。若山牧水が、1915年(大正4)に来たって、紀行文『岬の端』を著していますが、その頃とほとんど変化していないのではと、感じるくらいです。


☆剱崎の風景

剱崎海岸の風景 (2004年1月31日撮影)

 劔埼灯台の下は、岩場になっていて、そこに松輪海岸から間口漁港にかけての遊歩道が続いています。この地は荒磯と大物釣りの名所とのことで、釣り人の姿も散見されました。


☆間口港灯台

間口港灯台 (2004年1月31日撮影) 間口港灯台 (2005年1月8日撮影)
間口港灯台の概要
番号 2017
位置 北緯 35度08分33秒 
東経 139度40分44秒
塗色 白色  
構造 塔形(円形) コンクリート造
灯質 単閃白光 毎4秒に1閃光
光達距離 12海里(約22km)
灯塔高 10m(地上〜塔頂)
標高 11m(平均海面〜灯火)
初点灯 1974年(昭和49)2月
所在地 神奈川県三浦市

<特徴>
 間口港灯台は、三浦半島の剱崎の脇、間口港の入り口に立つ白亜円形の灯台です。周辺は、岩礁が発達し、房総半島や太平洋を望む風光明媚の地です。

<歴史>
 この灯台は、1974年(昭和49)2月に設置、初点灯しましした。

<現況>
 現在の灯塔高(地上から塔頂まで)は10m、標高(平均海面〜灯火)は11mで、光達距離は12海里(約22km)です。

 剱埼灯台付近から、北の方を望むと小さな灯台が見えます。これが、間口港の入り口に立つ間口港灯台で、望遠レンズを使って、カメラに収めておきました。


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