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私の旅日記

秘湯の旅日記(65)日光・片品の3湯(栃木県・群馬県)
2005.6.25-26

牧水の旅姿

6/25(土) 6/26(日)
日光湯元温泉 白根温泉 小住温泉

*2005年6月25日(土) 日光→戦場ヶ原→日光湯元温泉→白根温泉

日光へと向かう

 朝5時半過ぎに自宅を立って、東北自動車道を北に向かった。ほとんど渋滞にもぶつからず、順調に走り続けて栃木県境を越え、佐野サービスエリアで朝食休憩を取って、カツカレーを食べたのだ。食後は、さらに北上し、宇都宮インターで下りてからは、旧日光街道(国道119号線)を西へ走った。道の両側に鬱蒼と茂る杉並木が、江戸時代の街道の名残をとどめている。

日光の神橋を渡る

 ちょうど日光の神橋に差し掛かったら、特別拝観(500円)をやっていて、8時から見学できるとのことだったので、立ち寄っていくことにした。峡谷に架けられたはね橋としては我国唯一の古橋とのことで、日本三大奇橋(山口県錦帯橋、山梨県猿橋)の一つに数えられているそうだ。大修理が今年の春に終わって、公開が再開されたばかりなので、まだ新しい橋のように感じるほどきれいなのだ。大谷川に架かる橋をゆっくり渡りながら、いくつかのアングルから写真を撮って、次へと向かった。

神橋(栃木県日光市)

・第2いろは坂を上る

 第2いろは坂を上っていったのだが、カーブが48ヶ所あることから、いろは48文字になぞらえてカーブ名が付けられている。それだけ、曲がりくねっていて、勾配もきついのだが、慎重にハンドルを切りながら、明智平パノラマレストハウスまで登っていった。

・ロープウェイで明智平に

 そこで、駐車場に駐めて、明智平ロープウェイで展望台まで上ることにした。16人乗りの赤い小さなゴンドラは随時出発していて、約3分で、運んでくれたが、ここからの眺めはとてもすばらしいのだ。華厳の滝と中禅寺湖が一望でき、まるで絵葉書を見ているように思える。しばし写真を撮りながら見とれていた。山道を少し散策してから、下りのロープウェイに乗った。

明智平ローブウェイ 明智平から華厳の滝を望む

中禅寺湖スカイラインを走る

 中禅寺湖畔へ下りてからは、南岸の中禅寺湖スカイラインを走って、半月山駐車場へと至った。ここからの足尾鉱山方面の見晴らしもすばらしかったのだが、蝶々がたくさん飛んでいたのが気になり、カメラで追いかけることになった。モンキチョウ、スジグロシロチョウ、アカタテハ、ヤマキマダラヒカゲなどがカメラに収まってくれたが、結構時間を費やしてしまった。

中禅寺湖スカイライン中禅寺湖展望台から中禅寺湖と男体山を望む

イタリア大使館別荘公園へ行く

 その後は少し戻って、中禅寺湖展望台からも撮影し、さらに下って、湖畔へと達した。駐車場から歩いて南岸にあるイタリア大使館別荘公園まで行ってみたが、クリンソウがきれいに咲いていた。ここにも蝶々が飛んでいて、コチャバネセセリ、ウスバシロチョウ、ミヤマカラスアゲハなどにシャッターを切ったのだ。ここから見る中禅寺湖はとても静かで、絵になっていたので、何枚も写真を撮った。

イタリア大使館別荘公園から中禅寺湖を望む

立木観音へ立ち寄る

 撮影後は車に戻って、少し先にある立木観音(中禅寺)を拝観した。ここは、日光開山の祖、勝道上人が延暦3年(784)、修行の場所として建立したのがはじまりとのことで、本堂には、国の重要文化財に指定された、約6mの千手観音菩薩像(立木観音)が安置されていた。立木観音の名前は、桂の大木を立木のままで刻んでいることに由来しているそうだ。

立木観音(中禅寺)

・戦場ヶ原を散策する

 その後は、中禅寺湖を回り込んで、戦場ヶ原へと向かい赤沼駐車場に車を入れようとしたのだが、すでに10数台の駐車待ちの列が出来ていた。仕方がないので、30分弱待ってなんとか駐車して、まず赤沼茶屋で昼食を取った。そして、カメラをぶらさげて戦場ヶ原への散策へと出かけたのだが、天気は良く東京では30℃を超える猛暑とカーラジオが報じていたものの、さすがに標高約1,400mの高原は暑いと言うほどではない。気分良く、湯川の渓流沿いの木道を歩きながら次々に写真を撮っていった。ハクサンフウロやワタスゲなどの植物、そしてフタスジチョウもカメラに収めることが出来た。また、1時間ほど歩いたところで、野生の鹿が目の前を横切っていったので、バッチリとシャッターを切った。小さな峠を越えて小田代原へと至ると野生のアヤメがとてもきれいで、青紫色が映えていたのでここでも、何十枚も写真を撮った。また、ヤマキマダラヒカゲやクジャクチョウなどの蝶、シオカラトンボやアキアカネなどのトンボも飛んでいたので、カメラに収めておいた。しかし、ちょっと雲行きが怪しくなり、遠雷も聞こえてきたので、帰路を急ぎ2時間半弱で駐車場へと戻ってきたが、少々疲れて汗もかいた。

戦場ヶ原

日光湯元温泉へ立ち寄る

 それで散策後は、車を少し走らせて日光湯元温泉へと至り、温泉寺の浴場(500円)へ入れてもらった。ここは、まさにお寺の中にある入浴施設で、男女別に3〜4人も入ればいっぱいとなる内湯浴槽が一つあるだけのシンプルなものだ。しかし、源泉に最も近く、白濁した硫黄泉が掛け流しになっていて、とても心地良く入浴できた。

日光湯元温泉の温泉寺 日光湯元温泉「温泉寺の浴場」の浴槽

★日光湯元温泉「温泉寺の浴場」に入浴する。<入浴料 500円>







日光湯元温泉「温泉寺の浴場」のデータ
浴室 内湯2(男1・女1)
入浴料金 大人 500円、小人300円
営業時間 午前9時〜午後16時
住所、電話 〒960-2157 栃木県日光市湯元温泉 問合せ:立木観音TEL(0288)55-0013
交通 JR日光線日光駅より日光湯元温泉行バス80分、終点下車後徒歩5分
*一般的適応症(浴用)
 
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進
*泉質別適応症(浴用)
 
きりきず・やけど・慢性皮膚病・慢性婦人病
・糖尿病・高血圧症・動脈硬化症




源泉名 日光湯元温泉(奥日光開発7号源泉)
湧出地 栃木県日光市大字奥日光国有林1068林斑ろ小班
湧出量 241.5g/分(動力揚湯)
知覚 無色澄明で強い硫化水素臭があり、
わずかに渋味・苦味を有する
泉質 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩
・炭酸水素塩泉(硫化水素型)
泉温分類 72.0℃(高温泉)
pH値 6.4
液性分類 中性
溶存物質総量 1,069r/s
浸透圧分類 低張性
分析日 2001年12月17日

丸沼湖畔へ至る

 散策の汗を流した後は、国道120号泉で金精峠を越えて群馬県へ入り、標高1,430mの丸沼湖畔へと至って、また写真を撮った。ここには、レンゲツツジがきれいに咲いていて、それを吸蜜していたミヤマカラスアゲハをカメラに収めたが、青緑色に輝く、美しいアゲハチョウなのだ。

白根温泉「加羅倉館」へ泊まる

 撮影後は、再び国道120号に復して下っていき、標高1,000m弱にある白根温泉「加羅倉館」という所に泊まったのだが、大滝川の渓谷沿いにある一軒宿だ。小さな橋を渡って宿に入り、温泉は対岸の日帰り入浴施設に入りに行くのだが、この湯量が豊富で、もったいないくらいの掛け流しになっていた。源泉が62℃あるので、少し熱めだが、無色透明の単純温泉がとても気持ちよく、スカッとした。浴後は部屋に戻ってくつろいでいたが、クーラーの設備はなくても、川風が心地よく、とても涼しかったのだ。6時から1階の食堂で、夕食となったが、寄せ鍋、紅マス塩焼、鳥唐揚、ゼンマイなどが食卓に並んでいて、お酒を冷やで2合頼み美味しく頂いた。隣の食卓では、8人の男女がにぎやかに食事していたが、観光バスの運転手とガイドさんのようだった。食後は、部屋に戻って横になり、テレビでプロ野球の巨人対阪神戦を見ながらのんびりしていたら、まどろんできたので、床に就いた。

白根温泉「加羅倉館」の外観

 

★白根温泉「加羅倉館」に宿泊する<1泊2食付 10,650円(込込)>

白根温泉「加羅倉館」の浴場入口 白根温泉「加羅倉館」の浴場
宿


白根温泉「加羅倉館」のデータ
宿泊料金 1泊2食付 7,500〜10,650円(込込) 
浴室 内湯2(男1・女1)
入浴料金 大人410円、子供210円
外来入浴時間 午前6時30分〜午後8時30分、年中無休
定員 木造2階建 和室7室 30名
住所、電話 〒378-0414 群馬県利根郡片品村東小川4653-21 TEL(0278)58-2251
交通 JR上越線沼田駅より鎌田、大清水、戸倉行き関越交通バス70分の鎌田乗換、丸沼高原スキー場行きバス15分、「白根温泉」下車すぐ
*一般的適応症(浴用)
 
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進




源泉名 白根温泉
湧出地 群馬県利根郡片品村東小川
湧出量 ?(自然湧出)
知覚 無色透明
泉質 単純温泉
泉温分類 62.0℃(高温泉)
pH値
液性分類
溶存物質総量 630.83r/s
浸透圧分類 低張性
白根温泉「加羅倉館」の夕食 白根温泉「加羅倉館」の朝食

*2005年6月26日(日) 日光白根山武尊牧場→小住温泉→帰途へ

朝から写真撮影に出かける

 翌朝は、早起きして、6時過ぎからカメラを持って散歩に出たが、とてもさわやかなのだ。山際にいろいろな野草が咲いていたのだが、エゾスジグロシロチョウが吸蜜していたので、接写していた。そうしたら、小さなシジミチョウが飛んでいたので、カメラで追っかけていったのだ。一見ヒメシジミとも見えたが、マクロで接写してみるとアサマシジミのようにも思え、夢中で追っかけ回していた。そんな感じで、蝶や野草の写真を撮っていたら、1時間近く経ってしまったので、宿へと戻っていった。
 それから、また浴場へと足を向け、朝の散歩の汗を流してから、戻ってきて朝食を取った。気持ちの良い散策と朝風呂の後だけに食が進み、満腹となった。食後は、早めに宿を立つことにして荷物をまとめ、7時半過ぎには出立の準備を終えた。

エゾスジグロシロチョウの夏型♀(しろちょう科) アサマシジミ♀ (しじみちょう科)

日光白根山ローブウェイに乗る

 宿を立って、まず日光白根山の中腹まで登ってみようと思い、丸沼高原(標高1,400m)の日光白根山ローブウェイ乗り場へと向かった。まだ朝早いので空いていたのだが、8人乗りゴンドラを占有して、全長2,500m、標高差600mを15分ほどで上って行った。途中から見る景色はすばらしく、丸沼高原や菅沼・丸沼が一望の下にあり、三国連山まで姿を現していて、感嘆した。しかし、かなり高いところを進んでいくので、恐い感じもしたけど...。

日光白根山ローブウェイ ローブウェイ上から丸沼を望む

標高2,000mを散策する

 標高2,000mの山頂駅に下りると、ロックガーデンがあり、コマクサやシラネアオイなどの花がとてもきれいに咲いていて、次々と写真を撮っていったのだ。その後、自然散策コースを1時間ほど巡ったのだが、天気も良くて、山々がよく見えてすばらしかった!

コマクサ シラネアオイ

「千明美術館」を見学

 下りてきてからは、再び国道120号線に出て、どんどん下っていったが、途中東小川の集落まで来たところで、「千明美術館」に立ち寄っていくことにした。ここは、堂々とした門構えの茅葺き旧家で、1830年(天保元)に当時の名工・高山瀬左衛門が建てたものとのことで、美術館として公開(入場料500円)されている。千明家は、藤原氏の末裔で、長い間に収集・使用した生活用品や左甚五郎作と伝えられる戎尊像などの美術品が多数展示されているのだ。それらも、見応えのあるものだったが、私は、玄関前に建てられていた若山牧水の歌碑「しめりたる 落ち葉を踏みてわが急ぐ 向かひの山に 燃ゆるもみぢ葉」にとても興味を持った。1922年(大正11)10月26日、牧水が千明家に訪れた日に作った歌なのだ。若山牧水著の紀行文『みなかみ紀行』10月26日の記述の中で、「そろそろ暮れかけたころ東小川村に入って、其処の豪家C―を訪うた。明日下野国の方へ越えて行こうとする山の上に在る丸沼といふ沼に同家で鱒の養殖をやっており、其処に番小屋があり、番人が置いてあると聞いたので、その小屋に一晩泊めて貰ひ度く、同家に宛てての紹介状を沼田の人から貰って来ていたのであった。主人は不在であった。そして内儀から宿泊の許諾を得、番人へ宛てての添手紙をも貰ふ事が出来た。」と書かれている豪家Cは、まさにこの千明家で、牧水ファンとしては、感激したのだ。庭もきれいで、じっくりと巡った。

「千明美術館」の外観 若山牧水の歌碑

武尊牧場を散策

 見学後は、さらに国道120号に沿って下っていき、蒲田の集落を過ぎ、平川の交差点から右折して、今度は武尊山中腹の武尊牧場まで、行ってみることにしたのだ。山麓の駐車場からは観光リフトを乗り継いで上っていったのだが、標高1,400m前後に位置していて、この季節レンゲツヅジが満開ですばらしかった。散策コースを巡ったが、ミヤマカラスアゲハやアサギマダラなどもカメラに収め、ここでも1時間半以上費やして、花や蝶の写真を撮りまくった。

観光リフト レンゲツヅジ

小住温泉へ立ち寄る

 その後、背嶺トンネルを越えて、川場村へ入り、薄根川の渓谷沿いにある小住温泉「清音の湯」で遅い昼食休憩を取り、温泉へも入った。昔からあった一軒宿の湯治場が休業していたのを2001年11月に日帰り入浴施設として復活したとのことだ。露天風呂からは、さわやかな渓谷の流れも見えて、秘湯感漂う良い立地にある。

小住温泉「清音の湯」の露天風呂

★小住温泉「清音の湯」に入浴する。<入浴料 500円>







小住温泉「清音の湯」のデータ
浴室 内湯2(男1・女1) 露天2(男1・女1)
入浴料金 大人 500円(土日祭 3時間)、小人300円、幼児200円
営業時間 午前10時〜午後9時、年中無休
住所、電話 〒378-0102 群馬県利根郡川場村湯原1851-2 TEL(0278)50-1155
交通 JR上越線沼田駅より車40分(平日のみ無料送迎バスあり).
*一般的適応症(浴用)
 
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進
*泉質別適応症(浴用)
 
きりきず・慢性皮膚病・慢性婦人病
・糖尿病




源泉名 小住温泉(小住の湯)
湧出地 群馬県利根郡川場村湯原字赤倉1851
湧出量 10g/分(自然湧出)
知覚 無色透明
泉質 単純硫黄泉
泉温分類 27.1℃(低温泉)
pH値 9.4
液性分類 アルカリ性
溶存物質総量 230r/s
浸透圧分類 低張性
分析日 2000年6月12日
帰途に着く

 浴後は、沼田インターから関越自動車道に乗り、一気に南下したが、それほと大きな渋滞にはぶつからず、6時頃には自宅へ戻ってきた。
 今回の旅では、2日間で800枚以上の写真を撮り、とても良い撮影旅行になった。目一杯高原を散策しながら、写真を撮ってきたので、少々疲れたが、天気は良くて、日光の戦場ヶ原、片品村の丸沼高原、武尊牧場とも標高1,500m以上だったので、とてもさわやかだった。たくさんの高山植物や蝶、風景写真を撮り、野生の鹿にも会え、良い温泉にも入ってこられたので、リフレッシュ出来たかな...。

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