 |
 |
| 五条新町通り(奈良県五条市) |
吉良川の“いしぐろ”と呼ばれる石垣塀(高知県室戸市) |
☆町並みの思い出
旅先で歩いた町並みの中で、いつまでも心に残っているものがありませんか。城下町の落ちついたたたずまいだったり、門前町のにぎわいだったり、港町の喧騒だったり、人それぞれの思い出があるのではないでしょうか。そういう町並みのなかには営々といとなまれてきた歴史というか、人々のいぶきを感じるものです。街かどでみつけた、石碑の一つに歴史上の事件を見いだしてハッとしたり、たまたま訪れた古寺のふるぼけた仏像のなかに歴史の流れをうかがい知るといった具合です。あなたが発見したものは何だったのでしょうか....。
☆伝統的な町並みを守る
日本では、高度経済成長期に、多くの伝統的な町並みが失われていきましたが、それらの町並みを保存しようという動きも出てきました。そのような中で、昭和時代後期の1975年(昭和50)の「文化財保護法」の改正により、国が“ 重要伝統的建造物群保存地区 ”を選定することが出来るようになりました。そして、1979年(昭和54)7月1日に、伝統的建造物群保存地区(伝建地区)を有する13市町村が集い、伝建地区の保存整備に関する調査・研究、情報の収集及び発信等を目的として、全国伝統的建造物群保存地区協議会が発足されました。保存地区の歴史的町並を保存するためのさまざまな情報を収集・蓄積し、これらを会員相互で共有するとともに全国に発信するため、歴史的町並の保存に関わる講演会の開催や、協議会のインターネットホームページの開設などを行っています。2025年(令和7)現在では、全国129伝建地区の106自治体によって構成される大きな組織となっています。 |